2019/10/23 15:02

LUXではとても貴重な黒檀を使っています。
LUXで使っている黒檀という木材は、今ではあまり見かけなくなりました。
元々、正倉院の宝物にも使われてたという由緒正しい木材です。
高級木材として、名前を聞いたことのある方も多いかと思います。
もしかしたら英名の「Ebony(エボニー)」の方が馴染みあるかもしれません。
古来より特別な仏具や工芸品、楽器に使われてきた木材です。
紫檀や鉄刀木と並んで「唐木三大銘木」と呼ばれて珍重されてきました。
現在は簡単に手に入る材料ではなく、大変高価な木材です。
最近では黒檀で作られた箸やペン軸、櫛などの小物が贈り物として人気があります。
さすがに黒檀を使った贅沢な家具などは、あまり見かけません。
硬くて重いのが黒檀
黒檀は繊維の密度が高いため、硬くて重いのが特徴です。
なんと水に沈みます。いかだが作れません。
古来より貴重な木材でしたので、盗まれないように川の底に沈めて隠したという逸話が残っているほどです。
手で触った感じは、普通の木の柔らかさに比べて、ビシっとした硬さと目の密な手触りを感じます。
金属や樹脂に近い感じでしょうか。なるほど、「銘木」と呼ばれ、珍重されるのがわかる、高級感のある質感です。
これはぜひ触って、持っていただきたいところです。
それに、虫に強い。高級建築で床柱に好んで使われたのも、虫を寄せ付けないから。
確かにこれだけ硬ければ虫も喰えないかもしれません。それぐらい硬い。
建築材としては最高ですね。もっとも、黒檀の床柱なんて使えるのは本当のお大尽のお宅だけでしょうけれど。
手に馴染む木材
木材は硬いと加工しにくくなります。例えば、チョークを削るのと石を削るのでは、石の方が加工は難しい。
当たり前に感じますが、これは木材も一緒です。
一方で、木質が硬い方がピンとしたエッジが綺麗にでやすい。
ダイヤモンドは固いからこそ、カットするとエッジが立って綺麗なラインを作り出せるのです。
普通の木は、角を尖らせても、柔らかいから角が丸まってしまいます。
でも、黒檀はピシッとしたままで、とても美しいです。
そして、密度が高く目が細かいので、LUXでは仕上げに塗装せずに磨きこんで仕上げます。
磨きこめば、自然な光沢が出てくるのです。そこが、また、雰囲気が良いのです。
これは使っているうちに手の油で磨かれていくのも一緒。使えば使うほど、味が出ます。
それが、黒檀の素晴らしいところです。使うことで、風合いが上がっていく。
今風に言うとサスティナブルな素材というところでしょうか。
LUXは使って育てる文具
普通のモノは、工場から出荷されたときが一番美しく綺麗です。
ユーザーは手入れをして、なるべくその状態を保とうとします。
でも、LUXは工場で生まれて、お手元に届いたときが始まりなのです。使ってくださる皆様が育てていく文具です。
もちろん、使った後や汚れたときはお手入れしてください。
でも、新品のようにするなんて考えなくても大丈夫。
一緒に歩んだ時間を、ねぎらうように磨いてあげてください。
あなたのパートナーとしてLUXは、素敵に年を重ねていきます。
今回はデザイナー様から多くの知識を頂いたので、それを文章に含みました。
是非ゆっくり読んでください。
最後にお付き合いのあるデザイナーのリンクを貼っておきます。
興味のある方はご覧ください。